不貞妻 詩織 視線を感じて、私……

当初余裕ぶるために堪えていた分も含めて、一挙溢れた肉悦の滾りに根負けして、ユウゴの逸物が連続で脈を打ち放つ。

切迫した牡の鼓動は膣の隅々にまで響き、射精の予兆を嗅ぎ取った詩織の火照り顔に、一層の艶と、無邪気な笑みが差し込んだ。準備を整えた子宮の口が、じかに刺激を浴びていないにもかかわらず、産道を降り始めてもいる。

愛しい人と、わかり合える仲間達。双方に見守られて、子を孕む。

(それ以上に幸せな事なんて、ないもの──)

女としての至上の幸福と露出性癖。二つともが最大限刺激される公開妊娠という形式に期待のみ孕み、詩織は受諾の意思を恋人と仲間──皆に知らせた。

「はひッッ! あッ、ンひィッ、はひっィィ……ッ!」

喘ぎ混じりの「はい」を繰り返しながら、引き抜ける肉棒との摩擦に腰を震わせる。

至上の祝福がもうすぐ訪れると思えばこそ、一旦結合を解く際に伴った苛烈に過ぎる焦燥にも耐えられた。

「はぁ……っ、あぁ。し、詩織。いいよ、きて!」

先にベンチに腰かけたユウゴが、蜜に濡れ煌めく逸物を自らの手で支え、いざなう。その幹は、初めて結ばれた時以上に黒ずんでいる。

──私とのセックスを経たから。他の誰でもない、私の蜜がああさせたのだ。

優悦と、確かな絆を感じさせる肉棒を手に取って、咥え飲む瞬間。

「はァ……ッッ!! ……ッッ! あ、は……ああああぁぁっ」

ユウゴに背を向ける形で跨がった詩織の顎が、股根に轟く肉快楽にあてられて持ち上がり、正面を向く。潤む瞳に仲間各々の淫靡に蕩けた顔が順に映り込む。いずれも伴侶との嬌態に溺れつつ、詩織好みのねちっこい眼差しを向けて祝福してくれている。

(みんな、ありがとう──)

感謝と返礼を兼ねた、とびっきり卑猥な腰振り。亀頭を撫で繰るような円運動を披露した。仲間の目を楽しませながら、恋人の上でM字に大きく開いた股を落とし込む。浅く埋まる亀頭から、肉棒の根元付近までをひと息に呑み、雷撃じみた痺れに見舞われた牝腰が引き攣りながら二度、縦に跳ねた。

「うひぃあッッ」

呻いたユウゴの玉袋がキュッと持ち上がった。落とし込みたての股で触れ、知った詩織の腰の動きがまた変化する。

(嬉、しい……!)

初めて結ばれた時には、されるがままでいる事しかできなかった自分が、今、愛しい男を悦ばせている。彼に教えられた技巧で、仕込まれた反応で、愛し合えている。

女体が上に乗る姿勢を選んだという事は、自由に腰を動かしていいという許諾をくれたのと同義。今日まで二人で積み重ねてきた経験則に沿って判断し、昂りきった互いの心身にとって最も心地良い、峻烈なリズムで詩織は腰を上下に振り立てた。

「ふひっ、ひィ! 出すよぉっ! 孕ませるからねぇぇっ、詩織ィィッ!」

感極まったユウゴの手指が乳首を引っ張り上げ、楕円に伸びた乳房を仲間に見せつけた。かと思えば、指が食い入るほど乳房を揉み潰してひしゃげさせも、乳房の根元から絞って双丘のサイズをより大きく見せつけもする。

胸部に迸る苛烈な衝撃も、火照り狂った女身には、もれなく快楽の種となる。瞬く間に四肢末端にまで行き渡った愉悦の痺れと淫堕な熱のせいで、姿勢の保持に難儀する反面、亀頭に小突かれ続ける膣口の奥底に、より大きな悦の塊が発生し、一層の食い締めを披露する。絞られた肉棒が、恍惚の証たるつゆと脈を延々と打ち放つ。

「うんっ、ンッ、ひィィッ! 出しっ、てぇぇっ! ひっ、んっあぁぁんんんっ」

今や降りきって待ちわびる子宮の口と、膣壁を擦りながら突き上がった亀頭とが幾度も幾度も口づける。そのたびに愛の告白と妊娠の意思表示、視線の交換を行った。

周囲を見回せば、六組の内半数の三組が、競って腰を振るい、先行して登りつめようとしてもいる。見つめる事で嬌態を一層披露する仲間に煽られて、負けじと──感謝の意思も込めて、媚と艶めかしさたっぷりの嬌声をひっきりなしに響かせた。

ぶぐっ、と肉の棒がひと際膨張し、ひと際忙しない脈を打ち始める。何より明瞭なその予兆が、隙間なく吸着した膣襞から膣洞全体へ、さらには子宮にまで伝わり、なお一層の締めつけと、温々しい蜜の分泌を促す。ぴたりと合ったユウゴと詩織の腰のリズムが、回を重ねるごとに速まってゆき──連続二十数回目の亀頭と子宮の口づけの瞬間。

尺取り虫の如く蠕動した膣肉が、突き入る肉棒の助勢をし、目一杯押し出たユウゴの腰の圧力そっくりそのままが子宮の口へと注がれた。加えて念押しとばかりに、乳房から剥がれたユウゴの右手指が、腫れ膨れた勃起クリトリスを捏ね潰す。

「んああああっ! はひっィィィィィィィッッ! イッ……くふううううううッッ!!」

念願の刺激を二重に浴びた女芯が盛大に震え、引き攣った末にすりすりと、亀頭を子宮で頬ずるための回転を腰に促し──程なく、胎内で弾けた灼熱を抱き留めた。

「うひっいぃっ、絞り取れっ、詩織ぃっ」

不貞妻 詩織 視線を感じて、私……

熱々に煮え滾った塊が、連続して子宮の口を打ち叩き、開きゆく扉の内へと雪崩込んでゆく。種付け汁を注ぐ肉棒がしつこく子宮口を捏ね潰し、さらなる開門を迫る。

「はひっ、いぃぃっ、まっひゃぁっ、あああっ、ひグッ、うぅぅっ!」

限界まで膨れ、感度も最高潮のクリトリスを指で捏ね潰される。同時にとうとう開ききった子宮の口に食い入るようにユウゴの亀頭が突き刺さり、あえなく再度の絶頂に達した詩織の膣が痙攣しながら牡肉を食い締め、さらなる種汁を絞り啜った。