ヤブヌマ 侵食されゆく妻の蜜肌

咲美のたわんだままヒクつく尻、潮に濡れて震える内腿、波打つ腹、藪沼の手に抱かれて甘えるように摺りついている乳房。何より、うっとりと惚けた声音が、藪沼が二度目の膣内射精に至った事実を執拗に知らしめる。

「……ァ……ぁぁ……ッ! ~~~……ッッ」

注ぐ男のみならず、受け入れた女もまた喜悦に打ち震えているのだと理解した途端に、夫の手中で肉竿が再度爆発した。そのまま悦波は引くことなく高止まりし、扱き立てるたびにビグビグと卑しき脈動が打ち鳴らされる。濃度の高い白濁汁が、噴水がごとく高々と射出され、弧を描いた後。己が手と、床に飛散、付着した。

自慰射精に付随する空しさが吹き荒れる中。反比例するように、胸の高鳴りが増長の一途を辿る。

(もっと、観たい。これからも……!)

一度きりの過ちで片づくものと思って、否、思おうとしていた。己をまやかすための方便であったと、痛切に思い知る。

『ふぁ……っ、あぁ……あ……っ、ひぁ……まだ……出て、るぅぅ』

風呂桶の縁にもたれるように伏せた咲美の、か細く、その分切々と響く涙声が、哀しくも愛おしい。

『ふっぉぉ……っ、あぁ、やっぱいいねぇ。本イキマ○コに搾り取ってもらうの……最っ……高ッ!』

咲美の尻肉を、跡がつくほどきつく抱いた藪沼が、惚けた顔で吐き連ねる台詞の一言一句に、妬み、恨み、羨み──歪の恍惚の糧が滾々と湧く。

奴が押しつける腰と、受け止める咲美の腰。つがいのごとく共鳴し、揃って絶頂の悦波を堪能する姿から、目が離せない。

前回と違い、二人の結合部から太腿側へと白濁の汁が漏れ滴ることはなかった。さすがに四度目の射精とあって、藪沼の種汁の量が目減りしたのか。

(でなければ、それだけ奥で……また、咲美の一番奥で……っ)

伏せた咲美の上体が、藪沼の腰の震えに従って、カメラのある正面方向にずり上がる。掴まれたままの彼女の尻が、未だ喜々と悶え、奴の腰に摺りつき続けてもいる。その、欲深くも愛しい姿と、

『ン……ッ、あ……はぁぁぁぁぁ……っ』

心底から嬉しげな、囁きめいた喘ぎが、事実を雄弁に物語っていた。

藪沼は、衰え知らずの肉凶器を延々と咲美の膣内で脈打たせている。未だ種汁を放ち続けている。前回のようにこぼれ溢れないのは、藪沼の種汁の量が減ったというよりも、むしろ──。

(咲美が、こぼしたくないと、性器を引き締めてる……から)

夫の想像を肯定するように、藪沼がまた『搾り取ってくれるの、すごく嬉しい』と、腹立たしいほどにすっきりとした、えびす顔で告げる。

『ふぅ~。それじゃ……さすがに旦那さんも待ちわびてるだろうし』

心行くまで女陰の絞りを堪能しておきながら、しれっと咲美に夫の存在を思い出させようとする、その嫌らしさ。ニタッと下卑た笑みをこぼす藪沼の思惑に、奴の顔を振り返り見た咲美も、すぐ気づき。そして藪沼の狙い通りに、羞恥した。

(あぁ。そう、だ……咲美は、恥ずかしがる、ほどに……)

長く太い肉棒が股から抜き取られる間も、俯いて小さく喘いでいた妻の口唇が、雁が引き出された瞬間に『ああっ』とひと際切なく嘶く。

藪沼が、まだ汁滴る亀頭をこれ見よがしに振りながら風呂を出る。それに視線を追いすがらせた愛妻の、喉がごくりと鳴った。

女の心の移ろいを見透かしたようにほくそ笑んだ藪沼が、咲美の横っ面に、ぴたぴたと、まだ彼女の汁と温みがたっぷりと絡まった肉筒を押し当てて。

『あとは、竿に残ってる分をアサオカちゃんのおっぱいで搾り出してもらって、それで今夜は終い。次に会える日が決まったら、連絡するよ』

悠然と告げる。その間も頬に摺りつく肉幹に、咲美の視線は釘づけのまま。堪らず己の口唇を舐る舌も、涙に潤む眼差しも、性器でぶたれるたび赤みを増す頬も。すべてが物欲しげな、牝の様相を呈していた。

これで終わりにしたくない、と──咲美は、切に願っていたのだ。

『ほら、アサオカちゃんも風呂から出て。僕の足元に跪くんだ』

従順に応じ、体勢を整えた咲美は──命令されるまでもなく、差し出した胸の谷間を、脇を締めることで強調してみせた。その深い谷間へと、我が物顔で藪沼の逸物が、嵌まりこんでゆく。

下から突き上がり、谷間に亀頭が飛び出すまでの一部始終。右側面から隠し撮りされている愛妻と間男の後戯に興ずるさまを、血走った眼で凝視する。

『おぉ……ぅはぁ。いいぞぉ……そう、上下に、乳でチンコをしゃぶるようにっ』

男が、だらしなく開いた口よりよだれと、亀頭からは半透明の汁をこぼしながら、腰を振る。競るように咲美の乳房の上下運動も回転を増し。

『っふ、ぅ……ぁ、んっ、やぁ……乳首、だめぇっ……あっあぁ、んっ、んんっ』

折に触れて乳首を捏ねられ、時には自ら亀頭通過のタイミングを見計らい擦りつけもする、より摩擦を愉しむべく乳圧を強め、男を悦ばせる、女。

いずれも、ひたすらに快楽を追求する、映像の中の男女。確かにこの時、心まで一つになっていただろう、藪沼と咲美。二人は視線と肌を摺り寄せ合い、繋がる心身を再度の高みへと駆け上らせてゆく。

肉棒に付着していた蜜汁と、藪沼自身がひり落とした我慢汁。咲美のこぼした唾液も混ぜて形成された潤滑油が、逸物が抜き差しされるたび、泡立ちながら乳谷に溢れ、卑しい音色を響かせる。