女子高生メイドと穴奴隷女教師

「ああン……ッ、御主人様ァ……ッ、くるみを……ッ、御主人様のドレイ、御主人様の穴ポコを一人ぼっちにしないでぇぇ……ッ」

くなくなッ、くなくなッ。

鼻にかかった甘ったるい声、煽情的な腰の振りよう、しなだれかかるような悶えっぷり、とても現役の高校生とは思えない、色気だった。その強烈キョウレツな色香に真菜美は本当に眩暈がめがクラクラする思いだった。

部屋は片隅に大きめのソファやベッド、それに引き出しのあるいくつかの家具が置かれているだけの、昨日の応接間とは全く違う、殺風景とも言える部屋だった。床さえ、絨緞などはなく、簡単なリノリウムの床だった。しかし(いや、だからこそなのか)可憐な美少女メイドの被虐美がいっそう匂うように薫り立ち、華やいでゴージャスに見せていた。

「センセイ、何をボヤッとしているんだい? 撮るんだよ」

背中にいる真菜美に小さく振り向くだけで、短く小さな声で言い捨てて、透は部屋の中央で吊られている美少女メイドに向かう。あわててハッとなり、部屋の中央で立ち居姿で吊るされたくるみを撮影し始める、真菜美が持つビデオカメラの液晶画面ビューアーの端から登場した透は縄と縄に挟まれ、突き出すように絞り出されたくるみの乳房を乱暴に掴み、揉みしだく。

やわやわッ、やわやわッ。

「ああン……ッ」

突き刺さっている針の所在すら確かめない、無神経極まる愛撫だった。

「いやあ、ゴメン、ゴメン。センセーを迎えにいってたんだよ」

「ううん、イヤん」

被虐のメイドは可愛くすねて見せる。

くるみが抗議しスネたのは、透の無神経な愛撫に対してではなかった。

「御主人様の意地悪イジワルぅ。『おウチでは、御主人様のお世話はすべてワタシくるみがします』って前から申し上げているのに、そんなヒトを連れてくるなんて……」

美少女メイドくるみ抗議したイヤがったのは、マンションに、真菜美ほかのオンナを連れて来たことに対してだった。

──!!ドキンッ!──

真菜美は、自分がこの家にとって招かれざる客である事実コトをあらためて思い知らされた。彼女くるみにとって、このマンションは年下の、大好きな御主人様との愛を育むSMをする、『愛の巣』とも呼ぶべき大事な場所であり、真菜美は、そこへの闖入者、邪魔物でしかないのだ。

「ゴメンゴメン」

口ではそう言うものの、透の態度には微塵の誠意も謝意もカケラも感じられない。

「だけど、そもそも『学校用のアナを作ろう』『私一人じゃ、身が持たない』って言い出したのはオマエだぜ?」

ぴしゃぴしゃッ。

中学生が、可憐な女子高生メイドの、もうすでにいくつもの真っ赤な手形の跡がある、裸のお尻をさらに遠慮なく、ブチのめすスパンキングする

「ああン……ッ」

大粒の涙をこぼして、美少女メイドが可憐なおもざしを、カワイく引き攣らせる。

その姿は傷ついたお尻をさらにブたれスパンキングされ、その激痛に悶え泣く、というのではなく、その痛みがもたらしてくれる快感に陶酔し、残酷無慈悲な御主人様に甘える風情がはっきりとあった。とても中学生男子ちゅうぼうと女子高生との間で持たれるものとは思えない、倒錯した性の、濃厚濃密な雰囲気を真菜美は息が詰まるような思いで見つめ、録画していた。真菜美は目が暈がクラクラするのに、目が離せずにいた。

「もっとも」

ぴしゃぴしゃッ。

美少女高校生の裸のお尻に対する、さらなる平手打ちスパンキングをひとしきり楽しんだ透は、縄の間からくびり出された乳房の先端をつまみ上げ、千切るように、ひねくる。

ぎゅぅぅぅッ。

「ああンむぅ……ッ」

針が突き刺さっている傷口が開き、新たな流血を強いられて眉宇をすぼめて美少女メイドが泣く。

「そんなオマエも可愛いぜ」

その唇に、透が自分の唇を重ねる。

「あム……ッ♡」

ちゅッ、ちゅちゅちゅッ。

くるみも涙ながらに応じる。

涙を流しながら、口を小さく開き、舌を差し延べる。

そのひたむきなまでに少年の好意を求める、女子高生メイドの姿は、本当にはかなく、可憐で、愛らしかった。

ぴしッ!

真菜美の胸奥に痛みがはしる。それは透との交わり合いで感じたことのない感覚だった。

『本当に、この「くるみ」という少女は、この透という少年が好きなんだわ』

真菜美はそう感じずにはおれなかった。

そして真菜美は「この愛らしい女子高生メイドと透の間には、自分との関係以外の、肉のまぐわい以上のナニかがある」と察知した。その真菜美の思いを裏付けるように、透との接吻の最中、女子高生メイドくるみは、薄目を開け、ちらりと真菜美に流し目を放つ。

──!!かぁぁッ!──

頭にカチンとキた。

その可憐な美少女がこれ見よがしによこした流し目の意味を、真菜美は一瞬にして悟り、頬を燃やした。

御主人様このヒトの一番は、ワタシよ』

『アナタじゃないわ』

『アナタなんか、所詮、学校だけのアナ、二番目にすぎないのよ』

『一番は、絶対に譲らないし、絶対に、絶対に、渡さない』

くるみの視線は真菜美にそう、はっきりと告げていた。それは同性に対する、あからさまな宣戦布告だった。

ちゅちゅちゅッ、ちゅちゅちゅちゅッ。

「ふぅンッ、うぅぅンンむむむ……ッ♡」

美少女高校生と中学生男子の間で、ひとしきり、唇と舌での交歓が行なわれた後、二人は別れた。夢見心地の美少女メイドに中学生ちゅうぼうの主人が命令する。