「あああ……ッ、ご……ッ、御主人様ぁ……ッッ。御主人様ぁの精液、あつぅい……ひぃ……ッッ!」
ぶるッ、ぶるぶるぶるるッッ。
ぎゅッ、ぎゅぎゅぎゅッ。
……それが、少女がわずかながらも意識をとり戻したのか、無意識なのか、それとも厳しい調教の成果によるものなのか、全く判別は出来なかったが、少年の快感が高まり、いっそうの射精が促されたのは間違いなかった。
「ううッ! イイぞッ! くるみぃッ」
少年は呻き、自分の異常に昂進した性欲の滾りを、美少女メイドの膣奥に、したたかに放つ。
びゅっぐッ。びゅっぶッ。どぱどぱどぱぁぁンンッ。
「……くるみぃ」
ひょっとしたら、透は「やっぱり、くるみは最高だ♡」と呻いたのかも知れないが、その後すぐにくるみが放った嬌声にかき消されてしまった。
「あああン……あン……ッ、御主人様ぁ……ッッ。御主人様ぁの精液、ステキぃぃ……ッ! オチンポ、サひコぉ……ッッ!!」
膣に射精された性欲処理道具は、本当に幸福そうで、安らいでいて、女性の幸福を満喫しているように見えた。いや、そうとしか見えなかった。
……。
…………。
………………。
ふぅッ。
失神した美少女メイドの最奥に思う存分精を放った透は、大きく息を吐き出して、額の汗をぬぐう。
その様子は、顔だけを見れば、普通の中学生のように見えた。
透は破顔し、笑みを真菜美に向けた。
真菜美は教え子の明るい笑顔に、今更ながらのように頰を染めてしまう。
くすッ。
女教師のはじらいに笑いながら、透は自分の上に跨がったまま、気絶している美少女メイドのいましめを解いた。ほんの、2、3の動作で、くるみの両肘から先を背中で一つにまとめていた縄がはずれ、胸の上下を縛りあげていた縄も簡単にほどけた。真菜美にはどういった仕組みなのか見当もつかないが、真菜美の教え子はおそらくそういった縛りをしていたのだろう。しかし、その縛り自体は非常にキツかったようで、くるみの両腕、肘から手首の間には縄目の跡がくっきりと残り、打ちしばかれて真っ赤に腫れ上がっているお尻とあいまって、無残極まりなかった。上半身を緊縛していた縄から解放された後も、赤い縄目の跡が残る両腕をだらりと垂らし、白目を剥いたまま気絶している美少女メイドに透は優しく口づける。
ちゅッ。
『あ……ッ!』
危うく、真菜美が声を上げてしまいそうになる、透の優しさだった。
「王子様の口づけで目覚めるお姫様」さながらに、くるみは長い睫毛を一、二度、上下させながら、失神から意識を取り戻した。
そして記憶しているかぎりの自分の痴態を思い出したように頰を染めながら、目の前にいる年下の少年の首に無残な縄目の跡が残る両腕を回し、赤い唇を開く。
「ご……ッ、御主人様ぁ……ッッ」
唇の両端にアワの跡をこびりつかせたまま、大きく瞳を見開き、壊れた、壊された表情でそう、問いかける美少女メイドは、高校生ではなく、もっと幼い、極言してしまえば、小学校にも通っていない幼児のように見えた。
「うん? なんだい? くるみ」
尋ね返す少年の表情も、自分の子供に対する父親のように、優しげに見えた。
「ご……ッ、御満足いただけました……ッ?」
「…………」
子供の、舌っ足らずな問いかけに透も意表を突かれたようだった。
しばらく間を置いてから、自分と同様に驚いた表情を浮かべている女教師の視線に気づいたように小さく咳払いすると答えた。
「ああッ、良かったよ。満足した」
「……良かったぁ」
くるみは細く小さな肩を大きく上下させ、安堵の息を漏らしながら、艶然と微笑み、少年の胸に顔を伏せるようにしなだれかかる。
──!!──
美少女の明るく、晴れがましい笑みに心臓に雷の直撃を受けたような息苦しさを真菜美は覚えた。
(この娘、本当に、本当に、この男の子が好きなんだわ)
そう感じずにはおれなかった。しかし、その可憐な女子高生のひたむきな〝愛〟には一途さ、健気さよりも、危うさ、そして儚さを感じてしまう。少年の膝の上に跨がったまま、面を上げた美少女メイドの大きくつぶらな瞳は、早くも新たな涙で揺れていた。
「御主人様に御満足していただけることが、私の望み……ッ、私の生き甲斐……ッ、お側にいる理由……、存在理由なんですもの……ッ♡♡♡」
──!!!!──
(なぜッ!? なぜなの!? なぜ、そこまでッ!!)
愛しているの!?
美少女の言葉と態度に真菜美はそう、叫び、問いただしたかった。
(いったい、全体、二人の間には何があるというの!? 何があったというの!?)
新たな疑惑に真菜美は眩暈がした。
ぐぎゅるるぐるむッ!
「あぐぅ……ッ、ひぃッ!」
そんな美少女と少年の甘やかな時間も長くは続かない。
終わることのない、便意の嵐が少女の体内を吹きすさび、腹腔を激しく鳴らす。