──!!!!──
ごきゅッ!
真菜美は息を呑んだ。女子高生の瞳には鬼火が宿っていた。煉獄に燃え盛る業火を思わせる、この世の何もかもを焼き尽くす、超高温の炎だった。
最愛の男性との睦みあいに水を差されたのだ。激怒しないはずがなかった。
『こ……ッ、こ……ッ、殺される……ッ』
真菜美は瞬間、死の報復を覚悟した。そう覚悟しなければならないほど、美少女メイドの双眸は青く燃えていた。
『……しかし、……しかし、いくらなんでも、最愛の御主人様の前で、不興を買うような真似はしないだろう。しないに違いない』
そう理性を働かせてみるが、感情は否定し、肉体は震え、冷たい汗が噴き出すのを止めることができない。
ぶるぶるッ、がたがたタッ。
恋する乙女の憤激に脅え、竦み、慄えあがる、巨乳・伊達メガネの女教師に、教え子がにこやかに笑いかける。
「それじゃあ、場所を変えようか?」
そうして三人は、玄関から、一番奥の部屋、調教部屋へと移動した。
部屋の中央には、またもや大きなソファアがしつらえられた。
『御主人様には、できるだけリラックスしていただいて、気持ちよくなっていただく』
先輩メイドの心配りだった。
先ほどよりも大きく柔らかな家具にゆったりと身を沈めた男子中学生の前に、彼を担当している美貌・巨乳の女教師が立つ。しかし、彼女には、中学校で見せる、毅然とした雰囲気はまったくない。明らかに丈の足りないメイド服を着、巨きな乳房を丸出しにし、双脚は太腿を付け根近くまであらわにしている。膝上まである、黒い長靴下に覆われていない、太腿が白く、まぶしい。彼女は度の入っていない、正円の伊達メガネをかけさせられ、いつもは背中に垂らしている長い髪さえ半分近くを前方に持ってきていた。若返ったというよりは、幼くさえ見える、女教師、真菜美の姿はたとえ両親であっても、すぐには自分の娘だと判別しかねるだろう。教え子の前に立ち、肉づきの良い内腿をこすり合わせ、乳房を小刻みに揺すって、全身をもじつかせる真菜美のお尻を、一〇も年下の先輩メイドがひっぱたく。
ぱしんッ!
「何をしているの!? 真菜美!! 御主人様はお忙しいのよ。さっさと用件をおっしゃいなさいッ!!」
「は……ッ、は……ッ、はヒぃ……ッ!」
様々な意味で異なった魅力を持っている、美しい二人のメイドとそのやり取りを見、撮影しながら、透は別の感想を持っていた。
『……くるみサン、ノリノリだなあ。仲間ができたのがよっぽど嬉しいのか、それとも今まで、責められる一方だったから、その鬱憤がたまっていて捌け口ができてそうしてるのか、いまいち、わからないンだけど。ただ、かなり真菜美のコトは気に入っているし、認めているのは確かだな。でなけりゃあ、こんなにも芝居がかった真似はしないモンな』
くるみに対してつい先ほど真菜美がいだいた恐怖とは全く異なる感情をいだく透の前で伊達メガネをかけ、メイド服を着た美貌・巨乳の女教師は短すぎるプリーツスカートの裾をぎゅっと掴み、掲げた。下着を許されていない、今日メイドになったばかりの女教師は、自分の下腹や股間を、生徒の目にさらしながら、声を震わせる。
「お……ッ、お……ッ、お願いです……ッ! 私を……ッ、ご……ッ、ご……ッ、御主人様の……ッ」
どういう理由があるにせよ、教師である真菜美が自分の教え子を『御主人様』と呼ぶのはためらわれた。しかも、強制されたり、脅迫されてではない。自ら進んで、望んで、という事実が、いっそう真菜美の屈辱感を煽り、自尊心を傷つける。
「御主人様の……ッ、に……ッ、に……ッ、二番目のアナにしてやってくださヒ……ッ!わたヒの……ッ、ケツ穴に、御主人様のチンポを挿入して、クソ穴処女……ッ、アナルバージンを奪って……ッ、くださいませ……ッ!」
にッ、にッ、にこッ。
「ふぅむ」
『どうしようかな?』
秘所を見せ、滂沱の涙を流して、無理やりに壊れた笑顔を作った、女教師を哀れむのではなく、その傍らにいる、自分が最も信頼し、そして愛している美少女メイドが薄ら笑いを浮かべて眼顔でうなずくのに気づいた透は、裁可した。
「いいだろう」
『くるみサンにまかしておけば』
『あの表情は、何か面白いコトを計画している、っていうコトだからな』
年下の男女の思惑など知らぬ、女教師は涙ながらに頭を下げ、礼を述べる。
「あ……ッ、ありがとうございます……ッ! 一生懸命、勤めますッ!」
真菜美はその場で身を翻し、半回転させた。そうして今度は小さめのメイドの衣装のスカートの裾を後ろからまくりあげて、下半身をさらけ出す。
──!!──
『……やっぱり、巨きなお尻だなぁ』
『コレに比べたら、やっぱりくるみのお尻はまだまだだな』
『それとも、もう少し経ったら、くるみのお尻も、これくらい大きくなって、より魅力的になるのかな? そうしたら……』
大きな水蜜桃のような、豊麗な臀球に、透は圧倒され、一瞬だが、心を奪われた。
最愛の御主人様の表情に気づいたのであろう、くるみが微笑みながらも、鋭利な視線を透に投げかける。そしてそれに透も気づいた。