女子高生メイドと穴奴隷女教師

透は美少女メイドの顔をのぞき込みながら、いかにも楽しそうに尋ねる。

くすくすッ。

「だから」

透は真菜美に明るく笑って見せた。ただ明るいだけではない、どこか自暴自棄な匂いのする、投げやりな微笑みだった。

センセイオマエも、何も『二番目だから』って卑下したり遠慮するコトはないんだよ。一番目であろうが、二番目であろうが、これから先、今から後、たとえ最後であっても、所詮アナにしかすぎないんだからね」

──!!!!──

真菜美は非常な衝撃を受けたにショックだった

この夜どころか、この二日間、教師になって以降、いや生まれて初めて味わうかもしれない、衝撃ショックだった。真菜美がたった今聞いた科白セリフはこの春、中学生になったばかりの少年が発してよい言葉では、絶対になかった。さらに衝撃ショックだったのは、真菜美がその少年の言葉、悟りきった、破滅的な科白セリフを否定する言葉を持っていないコトだった。それどころか、この二日間の真菜美自身の行動が、透の言葉の正当性、もっともらしさを証明してしまっていた。

女性オンナなんか、所詮、アナ』

『オマエを含め、誰も、いや、どのアナも大差ないんだよ』

そう、教え子に断言されて、返す言葉もなく、ただ録画機械ビデオカメラの一部と化したかのように立ちすくんでいる真菜美の聴覚に、遠雷にも似た轟きが響いた。

ぐるッ! ぐるぐるぎゅるむッッ!!

「あああ……ッ!」

旧悪を暴かれ、糾弾されて沈黙を強いられていた、被虐の美少女メイドが顔を上げる。

真菜美が耳にした音は、くるみから、くるみの腹部から聞こえていた。

くすくすッ。

その原因を作った男子中学生が嗤フ。

「さあ、カワイくてエラそうな一番目のアナさん。早くしないと、大変な事態コトになっちゃうぞ」

「ひ……ッ、ヒドイ……ッ、ヒドい……ッ! 御主人様、ヒドイひ……ッ!!」

ゴスロリ調の白と黒のメイド衣装をまとった美少女高校生は、半裸の身を揉み、大声を上げて哭いた。

「…………」

声には出さなかったが、真菜美も同意しうなずいていた。興奮するだけ昂奮しきりしまくり絶頂間近アクメすんぜんだった肉体カラダと状況をいったん冷やクールダウンした後で、便意にさいなまれているのにもかかわらず、さらなる奉仕を求めているのだ。

しかし、透は全く動じない。さらに冷淡に、いや酷薄無情に言い放つ。

「そう? イヤなら、縄を解いてやるから、出ていけばいい」

──!!!!──

真菜美だけでなく、その場にいた全員が、その場そのものが凍りついた。

透はさらに続ける。

以前マエから、くるみオマエには言ってあるだろう? 『イヤになったら、どこへでもいけばいい』『他に好きになった男性がいたら、もう、来なくてもいい』ってね」

そうして、透は芝居がかったもっともらしいしぐさで真菜美の顔をのぞき込んだ。

「タイミング良く、新しいアナもできたことだしさ。このアナなら、このマンションだけじゃなくって、学校でも使えるしね」

──!!!!──

『オマエなんぞ、今すぐお払い箱にしてもいいんだよ』

無慈悲極まる少年の言葉を聞いた瞬間、メイド美少女は、その整った、誰からも誉められ、またうらやましがられるに違いない、可憐な、愛らしいおもざしをくしゃくしゃに歪めた。

ふげッ。ふげぇぇぇンンンッ。

えっぐッ、えっぐッ、えぐぅぅぅッ。

「ひ……ッ、ヒドイ……ッ、ヒドいヒ……ッ! 御主人様、ヒドイひ……ッ!!」

身も世も無げな、美少女の慟哭も、透をわずかながらでも動じさせることは出来なかった。

そんな美少女メイドに心を動かされた様子などまったくなく透は真菜美に話しかけてくる。

「センセーも一緒おなじだよ♡ 『ココに来るのがイヤなら、来なくてもいい』し、『ボクにハメてかれもらいたくないなら、そう言えば二度と呼び出したりしない』よ」

それから透は、泣きじゃくる美少女高校生を抱きながらとつながったまま、頭を掻いた。

「しかし、センセーにはボクの方、ボクたちから騙して犯しハメちゃったっていう引け目があるからねえ。いくら、くるみコイツに『私だけじゃあ、身が持たない』『学校で、催しハメたくなっても、私がそう簡単には行く訳にはいかない』から、『学校で、アナを用意したら?』ってそそのかされたにしても、やっぱり犯罪だよ。謝って許してもらえるハズはないけど、謝っておくよ。ゴメンナサイ」

透は、そう言って本当になおに頭を下げて見せた。

──!!どきんッ!──

教え子の少年らしい、素直そっちょくな態度に、真菜美は自分の心臓が跳ね上がるのを感じた。そうして胸が高鳴り、頬が赤らむのも自覚した。

そんな女教師の女心を見透かしたように、男子中学生ちゅうぼうが続ける。

「だって、センセーはボクの好みだもんね。一度、味見をしハメてみたくてたまらなかったんだ♡」

──!!!どきィんッ!──

真菜美の心臓が二度跳ね上がった。動悸が速くなり、真菜美は思わず、赤く熱くなる頰を押さえた。真菜美は息苦しさまで感じてしまう。

「いやあ、センセーは良かったよ。想像した以上だったよ。──んで、あらためてお願いするンだけれど、これからもヨロシクね。ボクに出来るだけのコトはするよ。学校では先生の評判を落とさないようにするし、婚約者フィアンセの方にも迷惑かけないようにするからさ」