つまり、この場で真菜美がどんなに抵抗し、暴れたところで、万一死んだところでそれは真菜美の名誉を傷つけ、犬死にに終わる可能性がきわめて高いのだ。そして何より、相手=透たちがココまで言うからには、それなりの覚悟があるに違いなく、どんなに真菜美が説得しても受け入れられるハズがなかった。
(この場では、どんなに暴れてもムダだわ)
そう思った途端、完全に真菜美の抵抗はやんだ。
「どうやら、加納センセイにも自分の立場がご理解いただけたようね♡ 嬉しいわ」
くるみはそう言って、真菜美を本格的に脱がせにかかる。自分の担当女性教諭を陥れる男子中学生が、この場にそぐわぬ、緊張感のまったくない、のんびりとした声をかけてくる。
「というワケだから、センセイも観念してくださいね。けっしてセンセイの悪いようにはしませんから」
「……!!」
自分の受け持ちの生徒の言い草に切れ長の眦を決する真菜美に、透はビデオカメラを取り出してきて構えた。
──!!!──
何か言い返してやろうとした真菜美は身を固くした。せざるを得なかった。真菜美の教え子はただ暴行するだけではあきたらなく、辱めの証拠を残すつもりなのだ。
冴えた美貌だけでなく、全身を強張らせる真菜美の純白のブラウスを、くるみは肩から脱ぎ降ろす。真菜美の両手は背中で手錠が嵌められているために、肘のあたりまでしかブラウスは脱げ落ちないが、腕を使った抵抗を封じるには充分だった。真菜美のふっくらと豊かな乳房が完全にあらわになり、また、まったく隠せなくなってしまう。
さらにくるみは真菜美の濃紺のタイトスカートをたくしあげ、腰のあたりにまとわりつかせるだけにすると、女教師の下半身を大きく割り広げる。
「ああッ、あああ……ッ」
真菜美は全身を強張らせながら、ぎこちなく、かぶりを振りたくった。
頰が熱くなり、涙が止まらない。視力は戻らずとも、恥ずかしいコトにかわりがなかった。真菜美の下半身は、まだパンティーストッキングとパンティに覆われているとはいえ、そのむちっとした、官能味をたたえた太腿がすべて丸見えになっていた。
「うふッ、このまま、御主人様にシていただいても結構なんですけれども、暴れられたら面倒だし、センセエに、あきらめをつけさせてあげるためにも、ココは縛っちゃいましょう。御主人様、手伝ってくださいますか?」
「うん」
透は、あらかじめ用意していた縄を取り出し、慣れた手つきで、メイド少女に横抱きにされた女教師の足首を縛る。そうして、真菜美の左足首を縛った縄の先をソファの奥左足の根本に結わえつけ、また真菜美の右足首をからめとった縄の先をソファの前右足の根本にしっかりと結びつける。
「あああ……ッ、あああ……ッ」
下半身を割り広げられるだけ割り広げられ、両足がソファに磔されるように『全開』状態に縛り上げられた真菜美は涙を流すだけの存在に成り果てていた。
くふッ、くふふふふッッ。
メイド少女が嗤う。
くるみは、少年の担当教師の背中で、彼女とひとまとめにソファに固定されたようになったのに気にも止めていない様子だった。ソファに座ったくるみは真菜美を背後から抱きすくめ、羽交い締めしながら、その巨きな乳房を揉みしだく。
たぷたぷッ、たぷたぷッ。
真菜美の人並みはずれて巨きな乳房が、球形から大きく歪む。しかし、その柔らかな肉の塊は弾みながら、すぐに元の形を取り戻して、豊かに揺れる。
「まぁったく、イヤになるくらいデッカイ乳房ね。いったい、何を食べたら、こんなに成長するのかしら?」
乳房の豊満さでは到底かなわない、くるみは妬ましげに真菜美の耳たぶに後ろから息を吐きかけながら、嗤う。
そしてその首筋を舐め、
ちろりッ。
「うっくッ!」
白い柔肌を吸いながら、
ちゅうちゅうッ。
「あああッ!」
真菜美の乳房を力任せに揉み立てる。
たぷんッ、たぷんッ。たゆたゆッ。
「うぅぅ……ッ!」
「それとも、乳房が巨きくなるよう、よっぽどオナニーしまくったの?」
くるみは目の前にいる、ビデオカメラを操って撮影しながら、おのれの怒張をシゴイている透を明確に意識していた。一方の真菜美も教え子が操作しているビデオカメラの存在を明瞭に意識していた。しかし、だからといってどうすればよいのか、暴れたらよいのか、はたまたおとなしくしていればいいのか、まったく判断できなかった。
「……そ、そ……ッ、そんなコト……ッ!」
真菜美はくるみの言い分を否定するようにかぶりを振った。
「そうお?」
うふッ。
あえてそれ以上追求せずにくるみは嗤う。
その魔女めいた笑みには『ウソを言っても、すぐにわかるのよ♡』という余裕がうかがえた。くるみはメイド服のポケットから小さなハサミを取り出し、その刃先を真菜美の下半身を覆う下着と素肌の間に滑り込ませる。
「ああう……ッ!」
金属の冷たさに、不吉な予想を感じて、全身を引き締める女教師のパンティーを、くるみはパンティーストッキングごと裁断していく。
ざきッ、ざきざきッ。
「あああ……ッ! イヤッ! イヤァァァッッ!」
真菜美は必死になって泣き叫ぶものの、それは弱々しい抵抗でしかなかった。